SJN 都市型重層長屋
本計画は、路地状敷地における都市型重層長屋のプロトタイプである。RCの壁式構造を採用することで、耐震性に優れ、施工コストも合理的である。ファサードに現れる複雑な動線の重なりは、効率的な重層長屋の3層を可能とし、各住戸のプライバシー確保に貢献している。同規模の周辺賃貸住戸との差別化を図るため、各住戸の専有面積は、30㎡以上とし、広々としたワンルーム空間でありながら、ボックス収納や縦格子で緩く仕切られた寝室のあるコンパクトな1LDKとしている。さらに、対面カウンターキッチンとすることで、食事やリモートワークなど、様々な使い方のできるデスクカウンターを標準装備とし、水廻り設備をコンパクトにまとめることで、生活空間の快適性を高めている。
路地上敷地のため、容積消化は難しいが、施工コスト、住戸数、規模、居住性をバランスよくミックスさせることで、ROI(投資効率)を追求した計画となっている。