チャイルドスクエアさやまだい

2021-1503_A5s_Rチャイルドスクエアさやまだい
計画地は、成熟した住宅地の中にあり、南側は道路を挟んで公園に面しており、西側は南側の公園と北側の方向にある小学校、中学校をつなぐ遊歩道に面している。地域の重要な軸に面する計画地は市立の幼稚園跡地で、地域住民から親しまれていた場所であった。現代では珍しく、子供の増加が見込めるこの地域において、市、周辺住民からは跡地の有効利用が求められていた。
配置計画においては、良好な周辺環境に呼応するように、以前の計画に配慮する形でゾーニングし、南西側に公園とつながるように園庭を配置し、東側には通園の際に見込まれる駐車場を十分に配置した。北東側をメインエントランスとし、南東側を駐車場の出入り口とすることで歩車分離にも配慮し、公共性の高い南西側を動的なエリア、住宅の多い北東・南東側を静的なエリアと位置づけ、開園時の声や音の問題にも極力配慮した。
平面プランにおいては、保育室を南側に面して配置し、テラス、園庭、公園への視覚的な広がりを意識し、安定した日照を確保するとともに、遊戯室を保育室沿いの北側に設け、開口部を対照的に配置することで、南北方向の通風に配慮した。また、職員室をエントランスや園庭を望める位置に配置し、防犯性にも配慮した。平屋建ての広々とした室内空間は、保育室を可変的に繋げられることで回遊性を生み、世代間の交流を促し、多様な保育が可能な空間となっている。さらに、食育の観点から、遊戯室や廊下から眺められるオープンな厨房を計画した
内装仕上げに関しては、人工的に加工された材質を極力控え、木製梁現し、フローリング、内装建具、エントランス框戸において安全で親しみのある木材を多用し、子供の感性に働きかけるデザインとした。
ファサードにおいては、ダイバーシティの観点から、あえてブルーグレーを基調としたシックでカジュアルな外観とした。

▢DATA
用途:保育所
竣工日:2021.03
所在地:東京都杉並区
規模:880.42㎡
業務範囲:建築設計2021-1501_A5s_R
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